2014年3月26日水曜日

木の葉天狗





『木の葉天狗(このはてんぐ)の〝イカ〟』

 
天狗には、たくさんの種類があります。

くちばしを持っているのは、烏天狗。
木の葉天狗は、その一種です。
天狗界でのランクは、下っぱ。
ですが、民間伝承では、
赤ら顔の長い鼻で有名な大天狗よりも、
歴史が古いようです。

昔から、山で起こる不思議なことを、
「天狗のしわざ」として、さまざまな地域で言い伝えられています。

夜中に大木を切り倒す音が聞こえるんだけど、あとで見に行くとなんの形跡もない、「天狗倒し」とか、
山で、どこからともなく大きな笑い声が聞こえる「天狗笑い」とか。

わたしは、身近なところに山が無かったので、
そういう体験をしたことはありません。
それでも、登山に行くと、山が持っている、
人間が立ち入れない雰囲気を、なんとなく感じて、
天狗という架空の存在が、いるような気になります。
実際に見た、っていう記録も残っていますが、本当なのかなあ…?

山で起こる怪奇現象は、
だいたい妖怪とかもののけ、山の神のしわざとされていたので、
山にいるのは天狗だけではないはずです。

それでも、天狗は信仰の対象になったり、
固有名詞がつくほど有名な天狗もいて、かなり人気があります。
なんかもう、アイドルみたいですね。
 


人は、不可思議なことや、理解できないことがあると、解明したがります。

どうしても説明がつかないものを、
架空の存在を使って納得して、信仰にまでするっていうのは、
人の想像力の、ほんとうにおもしろいところだと思います。 




高尾山の烏天狗

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